#61 書く、とは

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はっきりといえない、ゆれうごくにんげんのありようを
ことばであらわしたい
とか思いながら敷布団を干していたら
じゃりっと音がしたので
嫌な予感がしたら
やっぱり かたつむりを踏んでしまった
ごめん、と言葉が口をついて出て
そのあと、もうこのかたつむりは生きられないんだろうなと思って
少し泣きそうになったけど
自分がいい人のふりをしているようにも感じて
もう1つ敷布団を部屋に取りに行きながら
靴下の裏にまだ踏んだ感覚が残っていて
踏んだかたつむりを直視出来ず
もう1つの敷布団を干した先にいる別のかたつむりに
なんだかじとーっと見られているようなそんな気がして
初めてかたつむりを怖いと思った

ら、このことをことばにしたくなって
そんな私のいやらしさを感じながら
それでも書いている

 

靴下の裏にかたつむりを感じながら