#16 体がちゃんと覚えている

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小さい頃、眠れないときに母がよく紅茶を入れてくれた。

 

よくよく考えると、紅茶を飲んだらもっと眠くならないような気がするけど(笑)、あのときは眠れない時間がとても特別なものになった。

 

おかげさまで今も紅茶が好きだし、眠る前に飲んでもちゃんと眠れる体になった。

 

あと1つ、眠れないときに母がしてくれたことがある。夜のドライブだ。

 

定番コースがあった。恩納村にあるシーサイド・ドライブインにいってスープを飲んで帰ってくる。子どもが夜中に出歩くことは良くないと言われるけど、子ども(私)の方はとても楽しかったのだろう。今でもシーサイド・ドライブインに行くだけでわくわくする。

 

ちいさい頃の記憶が、はっきりとした1つ1つのものではなくて、ぼんやりとした感覚とし てぐちゃぐちゃに混ざり合った今では、幼い頃の夜のドライブと「おしいれのぼうけん」のオ レンジ色の街灯、暗い中の車内で急な坂道やぼこぼこみちをジェットコースターみたいに楽 しんでいた記憶と感覚がなんとなく全部混ざり合って、エキサイティングな気持ちになる。

 

多分そういう気持ちと記憶が無意識に体に残っているのか、シーサイドは夜に行くことが多い。

 

そして、なぜか友達に元気がない日や夜更かしをしたい日、私のからだはなんとなくシーサイドに向かおうとする。あのスープを共有しようとする。

 

具体的にいつ行った、とか、母とどんな話をしたとか、そういうことは全然覚えていないけど(思い出せないけど)、からだが大事なことはちゃんと覚えていてくれる、そんな気がしたりするのです。

 

そして、そういうことはきっと私にとってかけがえのない大事なものなんではないか、そんな気がするのです。

 

まだはっきり分からないけど多分。分かったらまた書こうと思う。

 

#体 #記憶 #感覚 #シーサイドドライブイン
#16