#15 私のコーヒー全史②~大学院時代~

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(※一部記憶の捏造・改ざんの恐れ有)

 

スウェーデン留学後、卒論という名の移行期(?)を経て私は大学院生になった。

 

大学院生時代は、家(寝る)とバイト(大学)とおばあちゃんの病院以外はほぼ大学の院生部屋にひきこもる生活だった。


と言っても、自分の好きな専門(文学)の本や文献を読んだりそれについて何かを書くためだけに時間が与えられるのは最高の贅沢だったし、楽しかった。

 

そんな中、いつの間にか研究の合間に、豆を挽いて、ハンドドリップでコーヒーを淹れることが息抜きになっていた。楽しくなって、いつのまにかコーヒー屋さんのコーヒーの淹れ方講座を受けたりもした。

 

振り返ると、多分コーヒーを飲むよりも、淹れることが楽しかったんだろうと思う。

 

特に、コーヒー豆が膨らむのが一番好きだった。新鮮な豆を使うと、お湯を含んだコーヒー豆が、お湯をかけたところだけぷくっと膨らむ。小さいしいたけみたいに。コーヒーの香ばしいかおりをかぎながら、しいたけがぷく〜っと膨らんでいく様子を見るのがすごく好きだった。そして、いかにこのぷく〜っを壊さずにコーヒーを淹れ切るかというのが毎回の(1人)勝負所だった。

 

今でも、この膨らんだ瞬間のかたちと香りが1番好き。

 

コーヒーにもいろんな味と香りがあるということを知るのも楽しかった。それまではコーヒー=苦いものというイメージだったけど、そうでないということが少しずつ分かった。産地や火の入れ具合などによって、酸味だったり香りだったり深みだったり、「これはコーヒーなの?」と思うような味の広がりがあった。

 

そんなかんじで、スウェーデンで飲むようになったコーヒーは、大学院生時代には淹れるものになったのでした。

 

(続く)

 

#コーヒー #歴史
#15