ミルクティ

「ミルクティ」 アブダカタブラねむれないよるにま女のかあさんはあったかくてあまあいまほうのミルクティをつくってくれますわたしはそのミルクティをのむとあんしんしてねられますわたしはそのミルクティがだいすきです あれから20年以上経ちました大人に…

後悔を抱きしめる

—僕は、正しく傷つくべきだった— 「ドライブ・マイ・カー」 まだ声が発せる頃、誤嚥性肺炎で入院していたおばあちゃんが病院で怒り交じりに発した「家に帰りたい」という求めに応えることができなくて後悔し続けていたことに、おばあちゃんの死から7年経った…

KARUISHI

コンクリートの壁にかこまれて、沖から海水が流れ込み、そして出ていく自然と人工の間、漁港。そんなあわいのさらに境目、人工側のコンクリートの先っぽに座る私、の姿は後ろから射す強烈な太陽光(痛い)に照らされて濃緑色をして細かいちりや軽石と一緒に…

ごめんね

ごめんね きみのことは好きだけど わたしはゆくよ 風が背中を押してきて どうしようもなく わたしはゆきたいの たとえ死んだって 後悔するかもね でもゆかない後悔の途方もない 大きさと長さに比べたら やっぱりゆくべきだと思う 手にできない幸せ たくさん…

それ

それはどこかにいっちゃったよ そうだよ、どこかにいっちゃった どこにいっちゃったのかな? どこだろうね? とてもいいものだったのにね いいものだった、悲しいね でも、あれがなくなっちゃったから その分何かがやってくるね ほんとだね 何がやってくるん…

犬の糞

犬の糞を踏んだんだ。 まだ柔らかくて新鮮な、比較的大きめの糞だった。靴の先とかそういう訳ではなく、全体的に、しっかりと、踏んだんだ。きちんと靴底の溝にも入り込んだよ。 糞を踏んだ靴は、僕のお気に入りの靴だった。多分前に話したと思うけど、この…

正義のダンス

正義のダンスは楽しいわ間違ってるあいつに正義の鉄槌をくだすのみんな私を支持してるほら このいいねがその証です くるくるくるくる回ってくるくるくるくる踊るよ正義のダンス ペアはいらない踊るのは私汚いものはさわりたくないものそんなものはブロックし…

椅子の一日

椅子の朝は早い。 まずはパジャマを着たお尻を支える所から始まる。 半分寝ている体はめんどくさそうに椅子を引きずったり、 時には勝手に椅子の脚に足の小指をぶつけ、 理不尽に怒りをぶつけてくることさえある。しかし椅子は言う。 「しょうがないですよ。…

増えすぎてしまった私たちは

私たちは死んでもいつも何かの一部だったし 何かはいつも私たちの一部になった あるときまで世界はそういうところだった いまも一部はそうだ どうやら宗教だか社会だかの都合で 私たちは死んで燃やされることになった あるいは別の信仰を持つところでは 燃や…

ばかみたい

くだらないね 今日も非難ばかりの大人達は 似たもの同士 狭い井の中 いいね押し合い エコーチェンバー 自分の正しさ確かめる 否定のうえに成り立つ 薄っぺらな正義なんかに 一体何の価値があるの? まずは自分を見つめてみたら? 自己肯定のマスターベーショ…

食べるように読む

特に理由はないけど、よしもとばななさんの作品を食べるように読んでいる感覚をずっと持っていた。 ある辛い時期、仕事をしている時間、ご飯を食べている時間、お風呂と寝ている時間以外はずっとよしもとばなな作品だけを摂取し続けていたことがあった。仕事…

秋の風

急に寒くなった。 ここ最近朝夕は涼しくなり始めていたものの、夏の抵抗は激しく、先週の土曜日まで日中は30度辺りの気温で外を歩くのが辛いくらいだった。のに、翌日の日曜日になるとそれが嘘だったかのように冷え込んだ。今度はびゅうびゅうと吹き付ける風…

もう1人の私

最悪だ。生理は。思考がおぼつかなくなる。 血が足りなくなるのか、ぼうっとして意識にもやがかかり、心はじめじめとした曇り空のようになるし、言うまでもなく体はだるい。お腹と腰はもちろん痛いし、足に力が入らなくて胸焼けがする。だから、なのか、これ…

言葉にならない会話

ちょうそんの家の畑でとれた大きな生姜をもらった。1つで200gのでっかい生姜。せっかくだからジンジャエールを作った。(手作りのジンジャエールめちゃめちゃ美味しい) ジンジャエールだけで捨てちゃうのはもったいないので、出し殻をもう一度煮て生姜湯にし…

両手の無い少女の話

この手は●●●内戦の時に、日本軍が受けたテロの報復攻撃で失ったのよ。あなた、●●●は来たことあるかしら。 両手の無い幼い少女は憎々しげな目をこちらに向けて言った。 私はない、と答えた。 すると彼女はパスポートを見せろと言った。 パスポートなんて持っ…

蜘蛛

大きな蜘蛛が大きな巣をつくって空中に浮かんでいる黄色と黒のからだ本能が近づきすぎるのは怖いといっている 見る木見る木に蜘蛛が浮かぶ「夏だなあ...」と無意識が言う蜘蛛が苦手な彼に話そういっぱいいたよってきっと辟易するだろう そういえば、この蜘蛛…

#64 Falling

月の位置がおかしい、と気づいたのは蒸し暑い8月の夜中のことだった。なんとなく寝づらく、それならと冷蔵庫からビールを取り出し近くの浜辺まで歩いているときだった。 なんか近いのだ。スーパームーンのように月が大きく見える、とかではなく、月の方がこ…

はつ恋

昔、この恋が終わることを知らない自分ーが確かにいた。瞬間瞬間期待をし、落胆して、舞い上がって、緊張して、絶望して、そうしているうちに気づいたら終わりが来た。瞬間瞬間、全力で燃えていた。 いつからか、それがいつか終わりうるものであること、必ず…

#63 夢

探して、—を。聴き覚えのある声を後に眠りから覚める。どこで聞いた声だろう。ぼんやりと反芻しながら、でもやっぱり思い出せない。ゆっくりと瞼を開ける。 外が暗い。頭がぼーっとしてだるい感じがする。眠りすぎたらしい。手を伸ばして携帯を見ると、最後…

#62 ここにあるもの

雨の日に風に運ばれてくる湿った、冷えた、重たい空気。 半分開けたベランダの窓から入ってくるそれは、空気というと重く、どちらかというと半分固体という感じで、スプレーから噴射される細かい粒子の集まりを彷彿とさせる。窓から入ってきたそれは少しずつ…

#61 書く、とは

はっきりといえない、ゆれうごくにんげんのありようをことばであらわしたいとか思いながら敷布団を干していたらじゃりっと音がしたので嫌な予感がしたらやっぱり かたつむりを踏んでしまったごめん、と言葉が口をついて出てそのあと、もうこのかたつむりは生…

ブログについて

毎日ブログを書くことを続けてみたのですが、最近時間をかけて書きたいことが出て来ました。いまも2時間ぐらいかけて書いてみたけど、まだ出せるものではないと思ったので今日は出すことをやめようと思います。そういう時は更新頻度を落として時間をかけて書…

#60 家

(ペンギンの話「#56 夜」の続き) 夢を見た。 どこかの家にいる夢。初めて足を踏み入れたはずなのにすごく居心地がいい。 とても古いけれど、所々に入る罅、床の染み、錆びた手摺、壁の裂け目から見える綿、一つ一つの時間を経て形成されていった皺のようなも…

#59 限界点突破の瞬間

ねむいねむいあついあついつらいつらいやばいやばいだるいだるいさむいさむいねようとしてないよねようとしてない あ...さめた。 (やっぱねむいわ) #59#毎日何かを書いてみる

#58 夜

「#58 夜」 その夜は雨が降った。空はそんな様子一つも見せずに、バケツに少しずつ溜まっていた水を急にひっくり返したみたいに雨を降らせた。 電気を消して布団の中で聴く雨の音は心地よかったけれど、ペンギンのことが気にかかった。 あのペンギンは無事北…

#57 調子の悪い時にもブログを書き続ける意味

1つ思いついたので書いておく。 それは、頭が書く(書かなければならない)脳になっていることだ。 お腹が痛くても頭が痛くても「痛いな。どうしようまだ眠れない。何を書いて寝よう...」となる。 そう考えているときは一刻も早く休みたいから非常に不快なのだ…

#56 お腹が痛い時にブログを書くことに意味はあるのか

これを書いている今、私はお腹が痛くて布団にいる。そして、昨日ブログで言った冊子の締め切りが明後日なので明日早く起きて仕事をしなければならない。 お腹が痛くて仕事も溜まっていて早く寝ないといけない時にまでブログを書く意味は何か。正直よく分から…

#55 色

今締め切りにギリギリで追われながら冊子を作っているんだけど、今日は色にかなーり悩まされた。 その結果、colarateというサイトにたどり着いた。colarateはパソコンで色を組み合わせて使いながら何かを作る作業をする人におすすめな気がする。 自分の使い…

#54 トマトソースパスタ

ペンギンはトマトソースパスタを美味しそうに食べた。 よっぽどお腹がすいていたのだろう。 お皿のパスタはあっという間になくなった。 「もしよければまだ残っているけど、お代わりしますか?」 「え!そんな、いいんですか?いや...そんな急に押しかけて、…

#53 突然の来訪

それは急にやって来た。 秋の涼しさの気配を少しだけ感じる、まだむしむしとした感じの抜けない9月の夜だった。 その時私は夕食のトマトソースパスタの準備をしていた。いい風が吹いていたのでクーラーをつけずに窓を開けて、ニンニクと玉ねぎをみじん切りに…